105.「人」をどう見るか
ニュース
興味深いお話の数々でした。
お待たせしました!
【PHPコーチング・カンファレンス:
レポート②】
第1部の、白井一幸ヘッドコーチvs高橋信二選手の師弟愛トークも盛り上がりましたが、第2部のパネルディスカッションがまた熱い場となりました。と言っても、パネリストの皆さんは、テンション高く、情熱的に語るというタイプの方がたではないのです。静かに穏やかに発せられる一言一言に、人に対する熱い信頼、成果を出しているからこそにじみ出る説得力が感じられ、ドスが利いていました。
社内コーチとして、社内へのコーチングの浸透を目指す札幌ヤクルト販売の庄野さんは、一年でヒラ社員を管理職に育てあげたご経験を語ってくださいました。「信じて、認めて、任せる」ことによって、人は確実に成長する。
「私、コーチングは、人の可能性を引き出すものだと思ってました。でも、今はちょっと違います。コーチングは埋もれている人材に光を当てるもの。コーチングは人材を埋もれさせない」 フロアが思わずうなりました。名言です!
「もともと力がある存在だ」としてその部下を見た時に、今まで見えなかったものが見えてくるかもしれません。
今回、本カンファレンス始まって以来初めて、医療機関からパネリストをお呼びしました。カレスサッポロ北光記念クリニックの加瀬さんは、「生活習慣病改善プログラム」の中で、患者様とコーチング的に関わることによって、確実に生活習慣が改善し、血糖値等の数値も改善していくという成果を持ってきてくださいました。
「できなかったことを責めると継続できないんです。まず、受けとめます。患者様自身には自分でよくなっていける力があります。私たちはそれをサポートする役割です」
こちらが治療してあげないとよくならない、指導してあげないと改善されない。加瀬さんからはそんな思いは微塵も感じられませんでした。相手をどういう人として見て、接することが大切なのか、またあらためて気づかせていただきました。
プルデンシャル生命保険のライフプランナー、道又さんは、コーチングを営業スタイルに持ち込むことによって、飛躍的に数字を上げられた方です。その一方で、自らも、コーチとして、クライアントさんをコーチングなさっています。その体験から、「人は、自分も、日々、何かしら変化、成長しています。でも、自分ではなかなか気づけない。その変化をコーチが気づいてあげて、承認する。これを続けると、成果は確実に出ます」と語ってくださいました。「小さな変化を見つけてほめる。これが成果の定着化には必要です」。今から2年前、客席側で、カンファレンスに参加され、その時初めてコーチングを知ったという道又さん。同じ人とは思えない風格を感じました。
この3名のパネリストの皆さんから私が一番感じとったことは、
「コーチングはスキルではなく人間観」ということ。そして、コーチとしてのゆるぎない存在感にしびれました。
とかく、コーチングで成果を出す、定着化させるというようなことを語ろうとすると、しくみや方法論に走ることがよくあります。でも、どうなんでしょう? 本当に機能しているのは、コーチの「人間観」。そして、周囲をも巻き込むコーチのゆるぎない信念。そんな気がしました。
「これまでやってきて、失敗と思ったことはありません」、「やれば必ず成果が出ると思ってますから、やり続けるだけです」、「人は自分でやろうと思ったらやれる力を持っているんです」。皆さんは、静かに、しかし、凛然として断言されました。皆さんの人間性の高さが、会場内を圧倒していたのを私は肌身に感じていました。
ダメだ!ぜんぜん言葉が足りません。ここにまとめたことの数十倍感動がありました。
パネリストの皆さん、コーチ、コーチングのすばらしさを身をもって伝えてくださり、本当にありがとうございました。
私自身が楽しかったです