コーチ石川の感動日記

150.力が抜けたとき

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永平寺の回廊:不思議と背筋が伸びます

 まだ会社員だった頃、あるセミナーに参加して、不思議な体験をしたことがあります。「あ~~~~~~~~っ!!!」っとお腹の底から大声を出して、息が続く限り叫ぶ!という演習をしました。私なりに叫んだつもりでしたが、周りで聴いていた人たちの感想は、
「苦しそう」、「鶏が首絞められてる感じ」。そんなこと言われても、、、私、一生懸命がんばってるんだけど。。。

 リーダー役の先生が、私の背中に手をあてて、やさしくなでてくださいました。「がんばらなくていいから。力抜いてごらん。あなたはもう精一杯がんばっている。もういいから。力抜いて」。次の瞬間、私が叫んだ声を、何と形容したらよいのでしょうか。自分で出しておきながら、自分でも自分の声だとはとても感じられませんでした。ずっと遠くで楽器が朗々と鳴り響いているような声でした。「力を抜くってスゴいな~!」。私も周りの皆さんも実感した体験でした。

 人前に立つ仕事が多い私は、毎回毎回、力を入れてやってきたように思います。「いい話をしなっくっちゃ!」、「お客様の期待に応えなければ!」、「失敗してはいけない」。もちろん、今でもその想いは少なからずあります。が、それを思い切って全部手放してみようと思った場が、今年立ち上げた『石川塾』でした。

 しゃべりたいことだけ、私、しゃべりますから、聴きに来たい人だけ来てください。ここに、時間とお金を使って来てくださる皆さんは、きっと自分で何かをつかんでくださると思うから。私が、何かを「してあげなくっちゃ」と思わなくてもいいし、「うまくやらなければ」も「教えてあげないと」もなくていい。まさに、力を抜いて立ちました。

 すると、本当におもしろいですね。皆さん、各々に参加した目的は違うのに、各々に自分に必要なものをつかんで帰っていかれるのです。この講座では、感想アンケートに「よかったです」なんて書いてくれる人は一人もいません。各々に、自分がこの2時間でつかんだことを書いてくださいます。それは、私がどんなに力を込めて準備をしたとしても到底想定できないような深い内容ばかりでした。人はスゴい!!脱帽です。

 そして、今日は『石川塾』第2回目です。どんな場になるのでしょうか。今日も満員御礼です。力を抜いて臨みます。“自分と相手を信じて力を抜く”。これだけで私たちは相当の成果を得ることができるように思います。今日もご期待ください。

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