コーチ石川の感動日記

212.好きなことだけ勉強する〜!

はい!たいへんお待たせしました。

いよいよ、ここからオランダの教育現場の

リポートです!

 

さて、初めて踏み入れたオランダの小学校は、

まさに度肝を抜かれる光景でした。

この学校は、「多重知性論」を活用した教育モデルを

取り入れたとてもユニークな教育を行っている学校

でしたが、いきなり「多重知性論?何それ?」

ですよね。

 

人は一人ひとりみんな違う。それぞれに得意な分野

があり、思考も異なる。これらの違いを認め、子どもが

得意な分野を通して学習するべき内容を主体的に学習

できるような工夫がなされている教育方法ということ

なのです・・・が、

 

教室の壁に、8つのイラストが貼られていました。

各々は、次の8つの知性を現わしているそうです。

 

左から・・・

◆ギターを弾いている子ども:「音楽的知能」

 リズムや音程、和音、音色の識別、音楽演奏や

 作曲・鑑賞の能力が高い

 

◆ボールの上に乗っている子ども:「身体運動的知能」

 身体全体や身体部位を使って問題解決や創造が

 できる能力が高い

 

◆ソファに寝そべって考えごとをしている子ども:

 「内省的知能」自分自身を理解して、自分の行動

 スタイルを作ることができる能力

 

◆友達と並んで立っている子ども:「対人的知能」

 他人の意図や動機、欲求を理解して、他人とうまく

 やっていく能力がある。他人との行動を好むタイプ

 

◆数字の8と並んでいる子ども:「論理数学的知能」

 問題を論理的に分析したり、数学的な操作をしたり、

 問題を科学的に究明する能力が高い

 

◆絵を手に持っている子ども:「視覚空間的知能」

 空間のパターンを認識して操作する能力が高い

 (パイロットや建築家に向いている)

 

◆本を読んでいる子ども:「言語語学的知能」

 話し言葉や書き言葉への感受性が高い

 

◆植物を観察している子ども:「博物学的知能」

 自然や動物、昆虫などが好きで詳しいタイプ

 

この8つのタイプの中から、得意なことを選んで

学習しよう!ということらしいのです。学校内は、

子どもたちが思い思いに何かに取り組んでいて、

どこからどこまでが一つのクラスなのかもよく

わからない状況です。

 

「もうすでに授業中の風景なんですよ」と、

この教育手法を開発したマルコ・バストマイヤーさんが

案内をしてくださいました。

 

立っている子、座っている子、工作している子、

カードゲームをやっている子、パソコンに向かって

いる子、なんでいろいろいるの?

これが、それぞれ得意なものを選んで学習するって

いうこと?これは一体、何の授業?

で、先生はどちらに?

まったくもって無秩序な空間に見えます。

 

ただ、確かに伝わってくるものがあります。

子どもたちがイキイキしている!エネルギッシュ!

とても楽しそう!目の前のことに一生懸命のめり

こんでいる!校内が熱を帯びている!

なんだかわけはわからないけれど、見ているだけで、

子どもたちの姿にワクワクしてきました。

そうだ!勉強って、本来、楽しいものだったはず!

 

「ここに、各々の知性に対応した課題シートが

掲示されています。

子どもたちは、これを見て、自分が学びたい課題を

選んで取り組みます。

授業目標に向かって、各自の知性に応じて、

各々の方法で学習します。

 

 

例えば、『郵便』というテーマで学習をする場合、

絵を描くのが好きな子は「切手をデザインしてみよう」

という課題を選んで取り組んでいます。

友達と一緒に何かをするのが好きな子は、

一緒に協力して、教室内に郵便局を作っています。

音楽が好きなことは、郵便にまつわる音楽について

調べます」との説明に、私までワクワクしてきました。

たしかに!自分がやりたいこと、得意なことをやって

いるのだから、そりゃあ楽しいはずだ!

 

↑ なぜか?日本語が?!

 私たちがはるばる日本から視察に来る

 ということで、わざわざインターネットで

 調べてくれたそうです。

 (これも自発的な学習行動!!)

 

それにしても、、、

苦手なことは、やらなくていいのか〜?!

それで、本当に学力はつくのか〜?!

いろんな疑問がわいてきますが、それはまた

おいおいと・・・(つづく)

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