コーチ石川の感動日記

126.励ますコミュニケーション

ニュース

image131_1
ついにこの日が!夢を見ているような気分でした。

 私のコーチから、以前こんなことを教わったことがあります。低次元のコミュニケーション⇒高次元のコミュニケーションへの段階:「無視する」⇒「社交辞令」⇒「伝える、シェアする」⇒「勇気づける、励ます、感動する」。
先日、北海道日本ハムファイターズの白井一幸ヘッドコーチからうかがったファイターズ優勝秘話のキーワードは、まさに「励ます」でした。

 「ミスをしてショックを受けている選手にコーチがすることは一つしかありません。“励ますこと”です。いい結果が出ない時こそ励ますことが大事なんです。ミスした本人が一番ショックを受けているわけです。ところが、ミスをした選手を怒るのがコーチの仕事だと思っているので、怒鳴る。そうすると、選手はショックの上に萎縮します。この状態でまたミスをします。コーチががんばって怒れば怒るほど、教えれば教えるほど、ミスが起きる。選手はやる気を失っていくのです。ミスをした罰のためにやらされるノック1時間、選手は終わることばかり気にしてやっています。“ああ、やっと終わった。疲れたな~。こんな状態で明日試合なんかできるわけないよ” この過程のどこに上手くなる要素があるのでしょうか?」

 「叱る時は、徹底して叱ります。それは、チームのルールを守れない時と全力を尽くさない時です。ゴロを打って、1塁まで全力で走らない選手を応援しようと思いますか? どんな時も必死でプレイしている、そんな選手をファンは応援したくなると思います。今年、ある選手に大激怒しました。自分の打順の時、代打を出され、代えられた悔しさでヘルメットやバットを叩きつけてベンチの奥に引っ込んでしまった選手。これは許さない。悔しいのはわかります。しかし、代打に出された選手の気持ちはどうでしょうか? 気持ちよく結果が出せるでしょうか? 悔しい気持ちを抑えて、代打の選手を励ませるようになれば、チームはもっと変わると思います」

 日本一のチームはどうやって作られたのか、一言で総括するならば、「“励ますコミュニケーション”がチーム内に浸透したこと」と私は聴き取りました。

 ファイターズの中で、誰のファンかと訊かれれば、私は、白井ヘッドコーチと答えます。この方と会うと、いつも励まされるんです。可能性を感じられるのです。これが、「コーチ」の存在ではないでしょうか? この人と一緒にいたら、元気が出る、成長できそうだ、成功できそうだ、と思われる存在。

 「札幌ドームのファンは本当に12球団一です。あたたかいです。うまくいかない時も励ましてくれました。だから我々も札幌で闘えば勝てると思えました」
来シーズンも、ファン共々、励ますコミュニケーションで成果を期待したいと思います。

image131_3
熱く語る白井さん
image131_4
感激しました!
image131_5
嬉しそう・・・

一覧に戻る