13.コーチはぶれない
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ドームに行くだけで元気になります
残念でした~! 今日は負けました~。さすが、王者ダイエーです。しかし、ファイターズはよくがんばりました。うまく流れが作れれば十分勝てた試合でした。
たまたま札幌ドームで一緒になったH社のH社長は、今シーズン1個目の応援メガホンをつぶし、今日また新品をお買い求めになったとのことでした。う~ん、すごい!これぞファン。私もガゼンやる気になって負けずに応援しましたら、叩き過ぎて、左手に青アザができていました。う~ん、これぞファン???
「石川さんは日ハムファンだそうですが、誰のファンですか?」 ときどき訊かれます。“はい、白井一幸ヘッドコーチです” 「・・・あ、コーチですか? 選手じゃなくて」 “はい、コーチです。白井ヘッドコーチはコーチの中のコーチと思って尊敬しています” 「ほぉ~・・・」 このあたりから次の言葉を興味しんしんで待つ空気が相手の方から感じられます。
白井ヘッドコーチの素晴らしさは一言では語れません。今日はあえて一言、二言。白井ヘッドコーチは絶対に選手をけなしません。各選手の強みを把握して、各々違った言葉で選手への「期待」を語られます。どんなに負けていても、いつもプラスの言葉です。
昨シーズン、ファイターズはリーグ5位に終わりました。最後までAクラスに浮上できませんでした。でも、いつお会いしても、白井ヘッドコーチは目を輝かせてこうおっしゃいます。「今、チームがとてもいい雰囲気になってきています。若手もどんどん伸びている。みんな、イキイキとしてやっています。これからが楽しみです!」
絶対にぶれません。いつもそうです。「言葉に説得力がない」と感じられる状況においてもです。ど・ん・な・に、負けていても、です。いつも断言されます。「今、チームがいい方向に行っています」 その迫力に、こちらの懸念は払拭され、“今は5位だけど、次はきっと・・・” そんな期待を抱かせます。選手だって同じ気持ちになるでしょう。
「今日はうまくいかなかったけど、次はできるかも」 こう思わせるのが私はコーチだと思っています。勝てなくて選手が落ち込んだり、自分の力に自信を失ったりすることは当然あるでしょう。そんな時に、「だいじょうぶ。次は勝てる。勝とうよ!」と言い続ける人がいる。これはすごい力です。コーチのこの言葉がプレーヤーの勇気と前進を引き出すのです。
『コーチはぶれない』 このことを白井ヘッドコーチからいつも教わっています。きっと、“今日のベンチの中でも最後の言葉はこうだろうな”と私は想像しながら、札幌ドームを後にしました。「よし!次!次、函館でがんばろう!」