167.受け取る器
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「コーチング」や「夢を叶える」というテーマで
講座をやっていると、とかく大きくて突飛な結果を作ることや
たくさんのお金を稼ぐことがすばらしいこと!!
と、とらえられがちなのですが、それが本当にその人の幸せや
豊かさを作り出すことになっているのだろうか?
と、思うことがしばしばあります。
「目標は?」
「いつまでにやりますか?」
「可能性は無限ですよ、もっとできるでしょう!」
コーチが発するこれらの言葉が相手を追い詰めているケースも
ないとは言えません。
「夢」、「目標」を口にしていながら、それを受け取る許容が
ない人もいます。
「やっぱり自分にそんなことできるわけがない」
「こんなにうまくいっていいのだろうか」
東京で毎月やっている講座の参加者のお一人、
Kさんがこんな日常の一コマを報告してくださいました。
本当に豊かで幸せに夢を叶える人のあり方って、
こんなところにあるのではないかと思わされます。
Kさん、いつもすばらしい気づきをありがとうございます。
皆さんは、「スズメの足音」って聞いたこと、ありますか?
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先週の金曜日、この週末は仕事をしないと決めて
しっかり仕事を片付けて帰ってきました。
するとポストに配達通知が入っていました。
「まいったなぁ、週末は予定が埋まっている。
明日の午前中に配達を申し込む時間は既に過ぎているし、
それ以外は家にいない・・・
週明けも忙しいから配達してくれる時間には帰ってこれない。」
と思ったのですが、ふとひらめきました。
「な~んだ、配達してもらわなくても、
明日の午前中に郵便局まで取りに行けばいい。」
はい。その程度のことでした ^^;
ということで、土曜日の午前中は郵便局までのんびり歩いていきました。
「そうだ、いつもは通らない道を歩いてみよう。」
そんな感じでメインの通りではなく、住宅街の中をくねくね歩きました。
あまり行ったことのない郵便局なのでメインの通り以外だと
どこを曲がっていけばいいのか全くわかってなかったのですが、
方向だけ感じながら信号が青になった方に従って歩きました。
歩きながら何も考えず、ただ景色を楽しみました。
住宅街は思っていた上に緑がいっぱいで、改めて
私の住んでいる街は意外に自然が多いことに気がつきました。
スズメが刈り込んだツツジの上を
やや足を取られながらはねていました ^^
スズメが土の地面に降りた時に着地した音まで聞こえました。
あ~ぁ、スズメにも足音があるんだ・・・
静寂とまではいかないですが、車の通りも少なく静かなところでした。
しかし、何よりも心の状態が澄んでいました。
耳も目も風や温度を感じる皮膚も全てが今ここにあり、
目の前のできごとを楽しんでいました。
暫く信号に従い歩いていたのですが、急にそわそわした感覚を覚え、
信号のない角を曲がってみました。
そのまま真っ直ぐ歩いていると道を塞ぐように建物が建っていました。
なんと郵便局でした(笑)
面白いですね。
心が澄んでいると、直感が働くらしいです。
のんびり1時間弱の散歩でした。
改めて自分の住んでいる街を発見した時間でした。
豊かさは日常の中に見つけるところから始まるようですね。
慌しい日常、不安や後悔、心配事。
時間に急かされ、イライラしたり、ハラハラしたり・・・
いろんなものが「心ここにあらず」の状態に引きずりこもうとする。
家に帰ってはテレビを点けて、自分に向き合うこともなく
何かで時間を埋めて目の前から目を反らして一日を終えることが
文化として根付いている。
カップルが隣同士で座りながら、それぞれ携帯でなにかをしている。
日常ってもっと楽しいものなのでは?
感謝を受け取れないのも、お金を受け取れないのも、
ひょっとしたら、日常を享受していないからなんじゃないだろうか?
ふと、そんな考えが浮かんできました。
日常に感謝、そして、そこから新しい豊かさを
創作していきたいと思います。
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