191.プラスのスイッチ
ニュース
早いもので、震災から1年が過ぎました。
多くの方が、被災地に向かって黙祷を捧げられた日、私も
札幌で手を合わせました。
今年の冬は、本当に雪が多く、気温も低く、道内出張は
ひときわ困難を極めました。でも、列車を走らせるために
線路の傍らで一生懸命、雪かきをしてくださっている姿を
見ると、文句など言えません。
被災地で、懸命に復興、捜索にあたられている方々、避難を
余儀なくされている方がたを思うと、仕事があることに感謝
こそすれ、文句など絶対に言えません。
震災は、本当に痛ましい出来事でした。しかし、多く人の意識も、
たしかに変えたのではないかと思います。
予定していた列車が運行しない。仕事に間に合わない。
そんな焦燥感の中で、何度も、駅の係員の方とコミュニケー
ションをとりました。
焦りと不安から苛立ちや怒りも湧いてきますが、そんな時、
思い出す師匠の言葉があります。
「この人の向こうに何百、何千という人がいる。あなたがこの人に
とるコミュニケーションがその人たちに影響を与える。そして、
それは回り回って、あなたに返ってくる」
なるべく、丁寧に冷静にものをたずねます。
そうすると、丁寧に冷静に返ってきます。
「申しわけありません。私どもも只今状況を調査中で、
現時点では、いつ運行するとは申し上げられないのです。
たいへんご迷惑をおかけします」
「そうですか。ありがとうございます。皆さんもたいへんだと
思いますが、がんばってください!」
職業柄、つい、激励までしてしまいます。
タクシーに乗る時も、師匠の真似をして心がけていることが
あります。
①ドアが開いたら、大きな声で明るく挨拶をして乗る。
「ありがとうございます。よろしくお願いします」
②行き先を丁寧に告げる。
「・・・までお願いします」
「・・・までですね」
「はい。お世話になります。よろしくお願いします」
これだけで、道中、運転手さんとのコミュニケーションが
格段に変わります。
運転手さんも、いいお客だと思ってくれるようです。
「今日は、いいお客さんに乗ってもらってよかったです」
と言ってくださることもあります。
きっと、この運転手さんは、次のお客さんを明るい気持ちで
迎えられるはず。そのお客さんも運転手さんの対応に、
悪い気がしなくて、次に会う人にやさしく接するはず。
この循環を回していけば、世の中、変わるんじゃないか
と、この仕事をしていると、真剣に思うのです。
自分が、プラスのスイッチを押すと、相手もプラスの
スイッチが入る。その人がまたプラスで他の人に接する。
それが回り回って広がっていく。
今、自分に何ができるのか。
この1年、ずっと問い続けた人も多かったと思います。
自分が発するコミュニケーションで、プラスのスイッチを
押し続ける。
その先に、本当の意味での「絆」があるのではないかと
思います。
先月の私の誕生日にあたり、また、各地でお祝いをして
いただきました。私は本当に幸せ者だと思います。
深く感謝いたします。この気持ちをプラスのスイッチ
にかえて、全国へお返ししていきます。
心からありがとうございました。
【講座生の皆様からたくさんのお祝いメッセージを
いただき、感激感動でした】
【東京講座の後、バースディケーキでお祝いしていただき
ました。皆様いつもありがとうございます】