225.私もそんな子どもだった
今年もあっという間の1年でした。
前回、「感動日記」を更新してから、
気がつけば、3ヶ月以上が過ぎ、
すでに年末を迎えています。
ご無沙汰しておりました。
今年も、いただいたお仕事のすべてに穴を
あけることなく、登壇できたことは一つ、
大きな達成感でした。
当たり前と言えば、当たり前のことですが、
健康管理はもちろん、天候が不順な昨今、
お天気ともコミュニケーションをとりながら、
出張を続けることは、なかなか至難の技です。
無事、すべてを完遂することができ、
今、ホッとしています。
おかげさまで、あちこち出張しながらも、
久しぶりに、新刊を出版することができました。
オランダの教育現場の話を何かの形で出版できないか
と、ここ数年、模索してきましたが、
ようやく形にすることができました。そして、
今年もまた、オランダに行ってくることができました。
12月に出版した新刊、
『オランダ流コーチングがブレない「自分軸」を作る』
を早速、読んでくださった皆様からは、これまでの
石川尚子の著作とは一味違う内容に、ご好評を
いただいています。
この一冊をまとめるにあたって、自分自身のことも、
ずいぶんとふりかえった1年でした。
自分の原点を思い出したり、夢を再確認したり。
これらの作業は、非常に貴重で有り難いものでした。
今年もまた、大人の皆様対象の講演、研修ばかり
でなく、学校にうかがって、生徒の皆さんの前で
何度か講演をさせていただきました。
「うん、うん」と笑顔でうなずきながら、
聴いてくれる生徒さんもいますが、無気力な表情で、
ずっとうつむいたままの生徒さんもいます。
どちらかと言えば、私は、後者のような生徒だった
と思います。
だから、そんな生徒さんを見ると、他人のような
気がしなくなるのです。
「人生、捨てたもんじゃないから、もっと楽しい
顔をして生きようよ」と純粋に思ってしまいます。
今年、定時制高校さんで講演をさせてもらった時、
終了後、何人かの生徒さんが職員室までやって来て、
お礼を言ってくれました。
「私は、今まで人を比べて、どうして自分は、
ダメなんだろうと思って、すごく辛かったです。
でも、今日、話を聴いて、自分しだいで、
どうにでも変えられるんだと思ったら、
明日からまたがんばれそうな気がしてきました。
今日はありがとうございました!」
と、涙を流しながら、話してくれるのです。
「この仕事に就いて本当に良かったな〜」と
心底感動すると同時に、
「ああ、私もそんな高校生だったな〜」と
思い出しました。
人と比べては「自分はダメだ」と嘆く高校生。
これからまだまだ何者になるのかもわからない
可能性を秘めているというのに、この年齢でもう、
かなり悲観的に生きていた・・・
そんな子どもだったな、と。
とりわけ、私が、コーチングを教育の現場に
普及したいと思うのは、かつて自分が抱いた
このような不毛な想いを、今の子どもたちには
持ってほしくない!という気持ちからなのだろう
と思います。
大人になってからも、なお、
「やりたいことがわからない」
「自信がないからできない」
と言い続ける人たちを、その幻想から
解き放ちたいという想いからなのだと
思うのです。
その辺の詳細は、新刊をぜひお読みいただけますと
幸いです。
そんな夢の原点を思い出せた1年でもあったかな
と思っています。
おかげさまで、本当に良い1年でした。
今年も多くの貴重な機会とご縁をくださった
皆様に心から感謝申しあげます。
まことにありがとうございました。
どうぞお元気でよいお年をお迎えくださいませ。