コーチ石川の感動日記

25.それを言ってどうなる?

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7月になってようやく紫陽花が開花*

 先日、某コーチング勉強会で、「農業分野にコーチングをとり入れたい」というコーチにお会いしました。“さすが、北海道!”と思いながらも、“農業にコーチングって???” 興味しんしんの私でした。

 「農業はとかく天候に大きく左右される職業なんです。だから、農業に従事している人は、どこか主体性がない、というのか、責任を他に押し付けてしまうところがあるんです。天気が悪いから、と言ったところで、それはどうしようもないことじゃないですか。それなのに、うまくいかないのは天気のせいで、自分でなんとかしようという発想がわいてこないんです」 “なるほど、それって、なんか、セールス・パーソンが景気のせいにするのと似てるな”

 「そういう人たちの話を一回全部じっくり聴いて、最後に質問してみたいんです。『天気が悪い、土壌が悪い、種苗が悪い、指導者が悪い、行政が悪い、国が悪い・・・、なるほど。で、あなたはどうしたいんですか? どうしたらいいと思うんですか?』と」 “おぉ、それは、すばらしい!! その発想は大事ですね。応援しますよ。農業分野でのコーチング!” 思わず叫んでいた私でした。

 「こうなったらいいんですけどね、難しいですよね」,「なかなか、そうはいかないですよね」 コーチングをしていても、よく聴かれる言葉です。人は(自分も含めて)、‘できない理由’を語らせたら、急に創造力豊かになります。なぜか、自分がやろうとしていることは「難しいこと」,「できないこと」という前提で話をしています。ここで、コーチが相手の気持ちを受容こそすれ、同調して「そうですよね」で終わってしまったら、コーチとして雇われている意味がありません。

 時々、私ってちょっと冷たいかな、と思いながらも、問いかけます。“で?” 「え?」 “本当にできないんですか? 本当に?” 「普通に考えたらできないですよ~」 “じゃぁ、普通に考えなかったら? できるとしたらどんな可能性がありますか? 考えてみませんか?”

 私たちが、「できない」と思っていることは「本当にできない」ことなのでしょうか?‘できない理由’を言いたくなる気持ちは普通にわいてきますが、「で、それを言ってどうなる?」という‘できない理由’を数え上げることで、解決に向かっているのでしょうか? 誰かのせいにすることで、前進を生んでいるのでしょうか?

 私は、コーチとして、‘できない理由’を考え始める自分自身にも問いかけています。“で、それを言っていてどうなる? 本当はどうしたい? どうすればできると思う?”

 まず、「できる」というところに立ってみる。そうすると、そこから可能性が見えてくる。チャンスも寄ってくる。これが、コーチングに出会って、私が学んだことです。

 農業分野でのコーチング! 応援したいですね~。

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