コーチ石川の感動日記

43.コーチの資質

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またまた講演会でお花をいただきました。感激!

 この週末、はるばる本州(北海道では『内地』と言ったりする)からお客様が訪ねてきてくださいました。この方、Hさんとは、今年東京で知り合ったのですが、突然、「札幌まで行きますのでお時間ください。私のロールプレイングの練習につきあっていただきたいのです」と言われた時はちょっとびっくりしました。地方から毎月1回東京に来て、コーチングを学ばれている姿勢にも頭が下がります。が、まさか本当に札幌までいらっしゃるとは思いませんでした。貴重な時間とお金を使って来てくださるのですから、私もできる限りの時間を捻出して一緒にコーチングの勉強をしました。

 Hさんは、つい最近まで、「巨大ピラミッド組織」の頂点にいらした方です。60歳を超えてその要職を退かれ、「第二の人生」について考え始められた頃、コーチングと出会われました。
「私のこれまでのトップダウンのやり方から考えると目から鱗でした。部下に対して反省する思いです。自分を変えなければならないと思いました」。第1回目のコーチング研修の後で、こうおっしゃっていたHさんの言葉こそ、私には「目から鱗」の心境でした。

 私は、よく50代以上の管理職、経営者の皆様にコーチングのお話をさせていただくのですが、「本当にそんなことで部下が変わるとは思えない」、「いまさら自分を変えられない」とおっしゃる方が30代、40代の方がたに比べて格段に多いのです。これまで長い間、ご自身が信じるやり方で成果を上げて来られた方がたですから、そう思われるのは全く当然のことだと思います。

 「『これでいいんだ』という自分で作っていた枠をとってみると、まだまだやらなければならないことはあるなと思いました」、「この歳になって、こんなにワクワクする気持ちになれるとは思いませんでした」、「将来に向かって夢が膨らんできました」。Hさんの言葉は、どれも瑞々しく前向きなエネルギーに満ちています。

 “Hさんには、すばらしいコーチの資質があると思いますよ” またまた偉そうに私は話してしまいました。
「え? どうしてそう思われるのですか?」
“スキル以前に、コーチにとって必要なものをHさんはすでにたくさんお持ちです”
私は師匠たちから教わってきたこと、日ごろ自分自身が実感していること、Hさんから感じ取ったことをお伝えしました。

 “コーチにとって必要なものは、コーチ自身が常に学び続けていること,コーチもシフトしようとしていること,コーチも失敗を恐れずチャレンジしていること,人をサポートしたいと思っていること・・・云々” ああ、なんて偉そうな私。。。

 『自分の手と足でつかみにいったものしか使えない』 これも尊敬するコーチからいただいた言葉です。本当に自分のものとして使えるものは、人から与えられたものではなく、自ら求めてつかみとりにいったものなのだと思います。

 『自分をシフトさせるために自らつかみにいく』 Hさんのこの姿勢は、私にあらためて「コーチのあり方」を示してくださいました。とてもすがすがしい週末でした。
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初雪の後に紅葉する札幌・・・

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