コーチ石川の感動日記

67.涙の新入社員研修

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 ある企業様での新入社員研修の最終日、研修室のドアを開けたとたん、私は胸が熱くなりました。研修に入る前から、涙が出そうになるということはめったにありません。いえ、講師人生で初めての経験かもしれません。

「いらっしゃいませ!」
「ありがとうございました!」
「まことに申しわけございません!」
新入社員の皆さんが、すでに全員そろっていて、グループごとに大声を出しながら、おじぎの練習を何度も何度もしています。たしかに前日、“グループの全員がおじぎと挨拶ができるようになってきてください”と宿題を出したのは私です。それにしても、ここまで、必死に、・・・。とにかく全員が真剣、一生懸命なのです。

“皆さん!私は感動しましたっ!!”
こんな言葉から最終日の研修をスタートさせました。今、ベストセラーになっている『頭がいい人、悪い人の話し方』(PHP新書)の中の「バカに見える話し方」の実例に「感動癖がある」というのがありました。たしかに、私の場合も、行き過ぎた『感動癖』かもしれません。

 3日間ご一緒する間、私は32名の新入社員全員の顔と名前を覚えました。名札がなくても名前を呼びかけることができます。そうなってくると、本当に親のような気持ちになってきます。やりがいを感じながら、担当させていただきました。

「センセ~、ホントにありがとうございましたぁ~」
研修終了後も、皆さんが、次々と私の周りに集まって、挨拶をしてくれました。まるで卒業式の後のようなノリです。お互いに、「ウルウルッ」ときてしまいます。青春を感じます。
「先生が、“感動した”って言ってくださって、私たちも本当に感動しました!」
「ほめてもらえて、自信がつきました!」
「先生の熱い想いが心にしみました!」
皆、むちゃくちゃ承認上手です。泣かせます。

 やっぱり、『感動は感動を呼ぶ。相手の心を動かす』 感動癖、大いにけっこう!
と、実感した1日でした。

 出会えた皆さん、ありがとう。立派な社会人になってください。

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