コーチ石川の感動日記

9.フィレンツェで絶句!

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寒い寒いフィレンツェの街

 イタリア滞在何日目かに(何日目だったかもう忘れました)ベネツィアからフィレンツェまで日帰り旅行をしました。特急列車で約3時間。ということはどれぐらいの距離なんでしょうか。札幌⇔函館間(約300㎞?)ぐらいでしょうか。

 フィレンツェと言えば、ルネッサンスが花開いた芸術の都。たしかにミケランジェロやラファエロが今でも住んでいそうな重厚な建物が並びます。このフィレンツェの街で、期せずしてある日本人女性と出会いました。彼女は、フィレンツェに嫁いで6年、皮革製品を扱うお店を経営するイタリア人のご主人とお子さん(2歳の男の子)と一緒にこの観光地の真っ只中で暮らしているとのことでした。そう、フィレンツェと言えば、皮革製品でも有名。“サルヴァトーレ・フェラガモ”発祥の地でもあります。

 「意外に思われるかもしれませんが、このドゥオモ(フィレンツェの中心部にある大聖堂)周辺の不動産はすごく高いんですよ。価値が下がらないんですよね。そうですね、3LDK80㎡ぐらいの部屋で1億円ぐらいでしょうか」 彼女の言葉に一同絶句!  “1億円・・・!!って言ったって、あんた、ローマ、ミラノならまだしも、こんな・・・(←このへんで言葉を飲む)” 札幌だと3軒ぐらいいけるかな~、などと私が算出し始めた矢先、さらに彼女は衝撃的な数字を続けます。「私たちが、住んでいるアパートも築200年ぐらいなんですけど、」 “築200年!・・・ですか?!” 「ええ、夫のお店が入っているビルは築600年です」 “600年って・・・?!日本は何時代???”

 恐るべしイタリア。恐るべしヨーロッパ。なぜ、ヨーロッパであんなにリサイクルが徹底され、エコロジカルな生活が定着しているのか、その所以がわかったような気がしました。石の家は丈夫なんですね。帰国してから私は調べました。600年前の日本は、「室町時代」でした。室町時代の建造物と言えば、京都では、金閣寺、銀閣寺。しかし、今の金閣寺は焼失して再建されたもの。銀閣寺は当時のままのものだそうですが、国宝、世界遺産ですよ。そんな時代の建物で、何食わぬ顔をして、普通に生活しているこの人たちって一体?

 “造りが違うとはいえ、築30年を古い、ボロボロと思っている日本人って、この国の人たちからはどう見えるんだろう?” 気まぐれに出かけた旅だったので、フィレンツェの美術館は軒並み休館日。「ダヴィデ像」には会えませんでしたが、歴史の重みをど~んと肌身に感じることができたフィレンツェでの1日でした。

 そうそう、「フィレンツェ一おいしいジェラート屋さん」とガイドブックに書いてあったお店もついに発見できないまま帰りの列車の時刻が来てしまいました。歴史の街、フィレンツェ、ぜひともリベンジするぞ!と心に誓ったのでした。

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のんびり列車の旅~♪
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この建物は築何百年?
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典型的なイタリアン

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